5/10/2011

USNews ランキングについて

もうご存知な方も居るでしょうが、良い機会としUSNewsのランキングに少し触れて見たいと思います。

USNewsは、色々な統計値を集めてquantitativeに大学のランク付ける特集を行い雑誌売上を伸ばし、破産を回避しています。このランキングは出願大学の選択過程では、非常に役立ちます。大学に子供達を送り授業料を払っている身、その大学が如何に評価されているものかConsumerの立場で確認するのに便利です。しかし、このランキングを崇拝してしまうと問題です。

米国人も知ら無い方が多いのですが、
最終ランク付けの為に総合評価値を1位を100として各大学に点が付いています。毎年上位HYPは1か2点差。そして少しギャップが4位の大学に有り、4位から10数位迄小さな点差で並んでいます。極小さな点差です。ランク付けをすると各順位に同等の差があり絶対的評価の良し悪しを期待しがちですが、そうではありません。(昨年までこの点数は無料で見れたのですが、今は会費を払わなければ見れません。)

1999年にカルテックを一位としハーバードのランクが下がった時、HYPをトップにランキングしないのは何処か間違っていると評価され雑誌売上が下がってしまい、当ランク付け方法を率先した女史はプロジェクトから外され、翌年より新しい方法を導入しています。雑誌の売上げが上がるよう頻繁に評価項目や方法を変え順位に変化があるようにしています。Reed大学はこのランク付けに反対を公的に発表して、統計に使われる数値をUSNewsに提供するのを拒否しています。USNewsは、他のソースを基に予想値を試算してReedを評価していると発表していますが、反対表示前は上位10常連だった当校はトップ50から外されています。USNewsは嫌なら協力すべしと対抗しています。

しかし、他投稿でSelectivityランキングを紹介しましたように、総合ランキングとは別に色々な用途別のランキングも発表していますし、その資料と計算方法を詳細に説明しています。これら統計は、理解して使い道を誤らなければ非常に役立つと好評です。むしろ統計資料の供給を拒んでいる大学の意図を怪しく思っている人達もいます。5万ドルの授業料を払わされるのだから教えろ、子供を通わせる前に幾つかの学校間の比較をさせろ、という発想です。ランク順位が馴染まないとコメントも有りましたが、カテゴリー別ランキングに各大学の個性と特徴が出ているとも考えられます。今まで経験の無い角度の違う見方を参考にするかは、使用者の勝手です。(しかしこのカテゴリー別ランキングは総合ランキングの一部ですが。)

(USNewsは総合評価の重要な項目としてPeer Assessmentを使用しています。USNewsランキングを使用する人はこのPeer Assessmentを十分に理解するべきだと思いますが、誰かこれをトピックに投稿してくれませんかね。この取り扱いは、米国Higher Education学会や統計を専門にする学者を含め、議論されています。)

USNewsはUS大学ランキングの他に世界大学ランキングを発表しています。興味深いのは、この世界ランキングにあるアメリカの大学を順番に摘出するとUS大学ランキングと一致しない事です。USNewsは、意図している目的と評価方法が違うのだから当たり前としています。確かにその通りなのでしょうが、留学生-International Student、国際人として、ひょっとしてアメリカで就職等と両方のランキングを気にする身だと、この違いをどの様に把握するべきなのでしょう。

最近は、他の雑誌社や機構が違ったランキングを発表しています。情報豊かな時代です。一社のランキングに固守しないで、違うランキングも参考にして、評価方法を確りと理解し、目的を確認した上、大学の選択をしましょう。

2 件のコメント:

  1. カテゴリを間違えたようで、アメリカの名門大学の定義の方に、ランキングに使用されるフォーミュラについて少々書いたものがあります。フォーミュラで使用されるアカデミックな要素はかなり低いです。

    ランキングも大事ですが、個人的には、自分がトップグループになれそうな大学が、大学生活も楽しく、いずれ大学の後押しが貰える可能性も高く、コネがないならコネ作りにもなり、コストパフォーマンスはいいと思いますが、どちらかといえば有名にこだわる傾向のように思います。

    最初は無名大で足慣らしをして、転校してGPAを混ぜなければ、上昇トレンドで大学を卒業することが可能でしょう。(ただしFA問題が残りますので、ある特定の留学生にしか向かないかも知れません。)
    2011/05/10 16:09:00

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  2. 子供の高校のカレッジカウンセラーは、出来るだけ大学のDescriptionを読めと指導していました。他の親達を見ていると、Fiskeの電話帳を自宅に置いて、US Newsは本屋で立ち読みという方が多かった様に記憶しています。子供たちも、Fiskeの前の方に乗っているカテゴリー別の大学リストから自分の興味を覚える大学のリストを作っていたところを見て、立ち読みでランキングを見ていました。その後、カレッジビジットの印象とNavianceを見ながらカウンセラーと志望校を3分類してゆきました。Sunday Driverさんの記事を読んで、US Newsの取扱いについてこれで良かったんだと、後付けながらホッとしました。有り難うございます。
    2011/05/10 21:08:00

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