1. <誤>全ての科目で"A"の学生だけがスカラーシップをもらえる。
優秀な成績の生徒の方がスカラーシップを手に入れていますが、"B"や"C"GPAの生徒も受取っています。
全体 | 高校GPA | 大学GPA | |
4.0スケールのGPA | スカラーシップ授与率 | スカラーシップを授与された内の割合 | スカラーシップ授与率 |
0.0-1.9(D-からC) | 5.7% | 1.3% | 7.0% |
2.0-2.4(CからB-) | 7.1% | 6.2% | 9.1% |
2.5-2.9(B-からB) | 9.5% | 8.1% | 10.7% |
3.0-3.4(BからA-) | 10.7% | 30.0% | 13.1% |
3.5-4.0(A-からA) | 18.7% | 54.4% | 18.8% |
成績が今ひとつ優秀でなくても、奨学金のスポンサーは選択基準に一番合った生徒を探していますので受賞する可能性はあります。成績優秀な生徒以外に芸術に資質のある生徒やスポーツ選手、また他の特殊な資質の生徒を探しているプライベートスカラーシップがあります。
標準テストのスコアが平均より高いと平均より低い生徒より2倍の受賞率になります。SATの平均が約1000(Wを除く)でACTの平均が約21です。SAT >= 1,000 (9.2%)生徒はSAT < 1,000 (3.8%)生徒の2倍の率になっています。ACT >= 21 (9.0%)生徒はACT < 21 (3.7%)生徒の2倍受け取っています。プライベートスカラーシップの3分の2(64.2%)はSAT >= 1000の生徒達に授与されています。また、プライベートスカラーシップの3分の2(68.3%)はACT >= 21の成績です。
2. <誤>マイノリティ(少数民族系)の学生だけがスカラーシップをもらえる。
白人の生徒達はマイノリティ生徒達より授与されている。
人種 | 受賞者の割合 | 授与率 | 平均受賞額 |
白人 | 71.5% | 14.4% | $2,645 |
黒人 | 10.5% | 11.4% | $2,962 |
ラテン系 | 8.1% | 9.1% | $2,353 |
東洋系 | 4.4% | 10.5% | $3,170 |
アメリカネイティブ | 1.4% | 32.7% | $3,967 |
混血 | 3.4% | 16.0% | $4,891 |
マイノリティ全体 | 28.5% | 11.2% | $3,167 |
4年制大学のマイノリティ生徒達は白人と比べるとスカラーシップを勝取る率が低い。白人生徒達は4年生大学全生徒数の61.8%を占めていますが、スカラーシップ全体の71.5%を占めています。マイノリティ生徒達は学生全体の38.2%になりますが、スカラシップでは28.5%になります。これは差別が理由では無く、スカラーシップスポンサーがプログラムを作る段階で資金供給者による興味等に基ずく資格限定や同じ人種の生徒に授与したいとする傾向の為とされます。例えば、マイノリティ生徒達で白人生徒のように乗馬やウオーターポロを大学で競技するのは極少数でしょう。またマイノリティの生徒は数学、科学や経済よりもビジネスの専攻を選択します。出身地も影響があります。
3. <誤>私の子供は全学費フルスカラーシップがもらえる。
極少数の生徒達が全額費用分のフルスカラーシップを受けています。
* 4年生大学に在学している生徒の内
- 0.3%が全額費のフルスカラーシップを受けている。
- 1.0%が全額費の90%以上のスカラーシップを受けている。
- 3.4%が全額費の75%以上のスカラーシップを受けている。
- 14.3%が全額費の50%以上のスカラーシップを受けている。
* スカラーシップを受けている3分の2(69.1%)は$2,500未満受取っています。
スカラーシップは大学費用の全額ではなく一部を賄うプランです。多くの生徒達は学生ローンやパートの仕事を支払い手段の一つとして使わざる終えません。
4. <誤>運動選手だけがスカラーシップをもらえる。
* 2007-08年は1.4%の学部生がスポーツ選手用スカラーシップを受取りました。
* 運動選手用スカラーシップの平均額は、全額費の3分の1の$7,855でした。
* 運動選手用スカラーシップは機関支援金の5.4%、全大学支援の2.1%にしかなりません。
* 運動選手用スカラーシップは学生をより高額の大学進学の助けになりますが、余り経済的支援にはなっていません。機関支援金を受けている運動選手は平均$3,979受取っていない生徒より多いのですが、平均$4,560より高額な費用のかかる大学へ進学しています。
* 2007-08年の全学生の内45.2%が男性学生ですが、運動選手用スカラーシップの53.7%が男性学生によって受取っています。
5. <誤>低所得者だけがスカラーシップをもらえる。
プライベートスカラーシップは低所得家庭や高所得家庭より中堅家庭からの生徒が受取っている。多くのプライベートスカラーシップはFinancial Needによって査定されていない。
4年生大学 | % of Students Winning Scholarships | % of Aid Applicants Winning Scholarships |
AGI 5万ドル未満 | 10.6% | 11.3% |
AGI 5万ドルから十万ドル未満 | 13.8% | 15.6% |
AGI 十万ドル以上 | 10.8% | 14.3% |
低所得家庭の生徒からの志願者が中堅と高所得家庭からの志願者より多いので、自己選択による低授与率とする理由付けは無理。
6. <誤>高校4年生だけがスカラーシップをもらえる。
小学校から高校3年まで多くのタイプのスカラーシップがあります。大学に進学した後でないと出願出来ないスカラーシップもあります。
多くの家庭は、高校シニアの春学期になって大学への支払い方法を考え始めます。1年の内毎月スカラーシップ出願の締切りが有るのを考慮すると、既に半分のスカラーシップを見逃している事になってしまいます。
7. <誤>私立高校での支出はスカラーシップで元が取れる。
私立高校卒業生の方が多くプライベートスカラーシップを受けていますが、私立の高い学費を賄う程の金額を受取っていません。
* 約千ドル程高額なプライベートスカラーシップを受けている。
* 26.7%の公立高校卒業生に対し、48.5%の私立高校卒業生が私立大学へ進学している。
高校のタイプ | % Winning Scholarships | Average Scholarship | % Receiving Any Merit Aid | Average Total Merit Aid |
公立 | 12.3% | $2,631 | 27.0% | $5,700 |
私立 | 10.0% | $3,463 | 30.9% | $6,705 |
8. <誤>昨年66億ドルのスカラーシップが未使用だった。
これは、1976-77年のAcademic Year調査を行ったNIWLによるものです。会社が雇用者対象のスカラーシップが70億ドル準備されているが、3億から4億ドル分しか使われなかったとしています。これは30年前の状況であり、またスカラーシップと言いがたいものです。
未使用なスカラーシップは厳格で特殊な資格が定められているものだけです。
この様な事を言うのは悪徳スカラーシップ斡旋業者が主でしょう。
9. <誤>スカラーシップを得た学生は大学はAidを減らすので意味がない。
確かにプライベートスカラーシップ受取り分Aidを減られますが、先ずローンやパート雇用分から削減され何らかの経済的支援が有るようにしています。入学時に必要とされるコンピュータ購入費に割当てくれる大学もあります。無駄では決してありません。
10. <誤>スカラーシップの出願は苦労程利が無い。
インターネットサーチやFastWeb等のスカラーシップ用サイトがあり、スカラーシップの調査はあまり苦労はしません。近所や地域によるスカラーシップのリストを制作している高校もあります。また、確かに出願書類制作には時間が掛かりますが大学出願に比べると微々たるものです。また、二つ目、三つ目の出願は前回のが再使用できますので楽になって来ます。エッセイ必須のスカラーシップ等もありますが、これ等は敬遠する生徒が増える分受賞確立も上がってきます。
―――――――――――――
変な疑いを持たずにどんどんとスカラーシップにトライして下さい。
この調査の報告書はここをクリックして下さい。
0 件のコメント:
コメントを投稿