10/27/2011

手段や資源を最大に利用して、競争力を備えた生徒

「(与えられた、もしくは入手できる)手段や資源を最大に利用して、競争力を備えた生徒」に基ずく概念から派生して、クラスランクとGPAの優秀さやレベルの高い授業の選択が私立名門大学の査定にて重要視されています。USNews社等雑誌社はこの概念を数字化した上順位化する目的で、クラスランク10%以内の割合等を使用しています。しかし、基になる概念を理解せずにクラスランク指標のみに注目したりして、高校のレベルの高さとか高校でのクラスランクを大学に示す事で合格できると誤解している方々、特に日本からの志願者、がいるようです。日本とアメリカの規模や環境の違いから来る発想の違いもあり、アメリカに在住経験が無い方々には無縁な考え方かもしれません。「(与えられた、もしくは入手できる)手段や資源を最大に利用して、競争力を備えた生徒」を説明します。

Harvardはトップ3ロウスクールに毎年150人を超える卒業生を送っています。他のプロフェショナルスクールと大学院の上位10位にランクされる学校へ学級で上位40%に入っていれば進学できるといわれます。UMichiganやUCBからは年に数人トップ3のロースクールに進んでいます。上位の大学院やプロフェショナルスクールに進むには大学で学級上位10%未満に入っている必要があるとされます。高校卒業時にSATで上位1%未満の成績の生徒達が集まり、其の数千人の中で上位40%に残るの難しさ。SAT上位25%程度ならば入学できる上位州立大学へ進み、数万人の中で上位数パーセントにはいる難しさ。上位プロフェショナルスクールへ進むのを狙っている貴方はどちらが有利だと思われますか。高校も同じ様に、毎年数十名Harvardへ送っているレベルが高いが競争も激しい高校へ行くのと、毎年1人だが然程競争が激しく無く半分以上の生徒は競争相手のうちにも入らない高校で上位3位に入ってHarvardへ志願するのとどちらが有利でしょう。
アメリカでは学力を保持していても、この様な進学する高校の選択肢を持って選べる生徒は非常に少ないのです。公共の交通機関があり、簡単に学区内の反対に有る高校に通える環境にあるのは極一部の都会のみで、普通は学区内スクールバスか親の送迎が必要です。両親が共働きの場合は子供の送迎の都合が付きにい問題が発生します。また、アメリカはご存知のようとても大きな国です。テキサス州は日本の数倍の大きさです。面白い例で小学校のIQテスト「親に頼まれて晩御飯に必要なジュースを自転車で近くのスーパーへ買い物を頼まれました。しかし、このスーパーは閉まっていました。次の4つの内あなたは如何しますか。1)次に近いスーパーへ行く。2)あきらめて帰る。3)親へ電話する。4)友達の家へ行ってジュースを借りる。」。日本やニューヨーク等の都会では、1番が良い答えですが、アイオワ州などの田舎では、隣のスーパーまで60Km離れています。1番が優れた答えにはならないのです。アメリカの大きさとは日本では想像を超える程です。この様に、アメリカでは学区内で公立学校が1つだったり、複数でも違う高校に行く選択が無理なケースが多々あります。田舎でなく都会の近郊でも公共の交通手段が無い為、スクールバスのスケジュールが合わない等が多々発生し車への依存が高く、事実上学区内近郊高校の選択を強いられる場合が殆どです。また、公立のマグネットスクール等は色々な学区内の条例で資格管理がされていますから、簡単に入学資格を得る事は出来ません。雑誌に全米で○位な高校とされても、志願すらできません。

しかし、Harvard大学のように優秀な成績の学生同士が集まってお互いに競い合いながら学習して行く事で得る能力発達や成功等の調査結果がでていますが、同時に優秀な生徒は何処の学校に進んでも自己の能力を向上できHarvard等以外の大学でも将来成功するという調査結果もでています。選択や移動に限定されている高校においては、多くの有能な生徒達が全米各地の多種に渡るレベルの高校にいると信じられています。理由は何にしろ、多くの能力のある学生達がプレップやマグネットスクール以外の一般高校へ通っていると信じられています。プレップやマグネットスクールに通っている学生達だけが優秀な学生とは考えていません。地方の公立高校にも優秀な学生がいるのを理解しています。

HYPを初め私立上位名門大学は複数合格させる少数のプレップやマグネットスクールと毎年1人か隔年に1人合格させる多くの高校、そして1回きりか何十年に1回1人合格させる高校と大学院の進学に比べると幅広い多くの高校が見受けられます。昔から関係を持っていて熟知している学力レベルのプレップスクールから数十人と合格を出しています。歴史的に恒常的に生徒を入学させているので卒業生の学力レベルは把握しています。その一方、Diversityに強調する中、多くの違う高校から入学させたいとしています。前記理由のよう多くの高校にいる優秀な学生はどの様に判断するのでしょうか。

「(与えられた、もしくは入手できる)手段や資源を最大に利用して、競争力を備えた生徒」が基本的概念ですが、「(与えられた、もしくは入手できる)手段や資源を最大に利用して」の部分を上記事情をあてると、学校間の教育方針や組織構成で順位をつけたりしないのが分かるでしょう。それより、貴方のいる高校の環境下で可能な手段と資源をどれだけ上手にそして貴方にとって最善に使っているかどうかです。終局的には、どれだけRigorな履修をしてきたかになります。高校入学時から高校が提供する授業選択を貴方に最も向いている科目を履修し、自分の学力向上と共に更に自分にチャレンジする高いレベルのクラスを選んで行く努力をさします。「競争力を備えた生徒」は、Rigorな科目のクラスの同級生との競争で素晴らしい成績をとって行く力になります。自分にチャレンジするクラスを毎学期取りながら、各クラスの中で優秀な成績を修め続けると競争力を備えているといえます。クラスランク上位近辺にいるのは結果にすぎません。

ここで注意しなければならないのは、Weighted GPAを使ったランクをこの概念と同じものと単純に取り扱う事。全てのランクは同様な扱えるとして、アメリカ私立名門大学へ順位を提出すれば合格できるとする事です。高校がWeighted GPAを使用してクラスランクを作る場合のWeighted方法は学校毎で違う上、運動や芸術等大学がコアとする科目以外の成績も含みます。大学のHPで確認でますが、各大学でCoreとする科目とレベルが違います。高校が作るクラスランクと大学査定に使用されるクラスランクの定義は一致していません。全米には2万を超える高校があります。複数の主席を選ぶ高校もありますから、主席と次席を合わせて4万から5万の最上位にランクされる学生がいる事になります。HYPで6千人強の合格者がいますからクラスランキングをいくら強調しても無駄です。自分の環境でトップに昇る資質、充分に精一杯頑張り達成する資質を示さなければなりません。

アメリカの大学は、プレップやマグネットと日本で言う進学校等と学校のレベルや順位で学生の学力を測りません。ランクの数字自体では無く、厳選条件の基本となる概念に目を向けるみてはいかがでしょう。

1 件のコメント:

  1. Eメールで質問された方々へ

    クラスランクを制作する方法のアドバスをするサービスは知りませんでしたが、スクールプロファイルの制作方法の解説アドバイスのサービスや制作請負のサービスは聞いています。立派なスクールプロファイルの必要性は無く、学校紹介を簡潔に学校の特徴を紙にタイプしてあれば十分です。また、日本の高校なのでSAT標準テストの平均だとか日本の大学進学先を書いても仕方ないでしょう。灘高校等の進学高校との比較も無駄でしょう。本文で紹介したように、順位付けが目的ではありません。雑誌社の高校ランキングを提出等は初耳ですが、大学が如何程の価値を認めるか疑問です。

    クラスランクとプロファイルが無いと不合格で提出すると合格と云われているなら、それ以外の査定項目の重要性等の必要性の確認をして、不合格の折はサービス料返金を条件で契約されてはいかがでしょう。

    大学のCommon Data Setで学業に関係する項目は殆ど重要と答えます。各大学のHPの学力査定に関するところを読んだり、QAのセクションを読んでください。クラスランク一番なら十分と書かれていなければ他の学力に関する項目も重要であり、しっかりとアピールしなければならないでしょう。

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