7/05/2011

アメリカの留学生受入れ実態と中国人留学生 - 其の2

此処からの続きです

2010年度3万5千人の中国人留学志望者だと、上位10名門総合大学やLACsの総生徒数を簡単に越えてしまいます。留学生の枠だけを振分けても相当の大学数になってしまいます。約29%の学部留学生がスカラーシップかGrantで授業料に割引を受けています。中国人留学生の半分近くの47%が経済的支援を大学から受けています。経済力に物を言わせてアメリカの大学に進学してるとも言えません。中国人留学生による他国留学生締出しは起きているのでしょうか。

上位名門大学に視点を当てて見ましょう。StanfordのRichard Shaw、YaleのJeffery Brenzel、CarletonのPaul Thiboutotや他の名門大学を始め幾つかの大学アドミッションオフィサーの面接ビデオを紹介しました。其の中で既に語られています。今年Grinnellが300人の中国人留学生志願者が有ったとNYタイムズに載りましたがCarleton等の名門LACは既に3年前に300人以上の中国人志願者がいます。しかし、全ての名門大学がDiversityで説明しています様、一国の留学生に偏るのを非常に嫌います。各名門校は、留学生の大学総生徒数に対する割合、一国の留学生数と総留学生の割合、そして人種の割合を大学の方針に合わせて均衡を取っています。最近のMichigan州による人種割合いによる合否決定に対する裁判結果等、アメリカの大学は非常に神経質です。先ず、出来るだけ多くの違う国からの留学生、そして人種比較や国別均衡。其の上、米国外からの寄付金の出所による割合いに見合った均衡。各大学は、中国から多くの留学志望者がいるからと中国人留学生合格者を増やす事はできません。実際、Carletonは一般学生の合格率は30%前後ですが、3年前の時点で中国人留学生の合格率は10%をはるかに切っています。HYPSMは凄い物です。

上位名門大学は、日本からの留学生の急な減少や、日本からの寄付金が他国籍留学生の多く行ってしまう事による変化を不安に取ります。中国人によって日本人の枠が無くなると考えずに、自分の優秀な成績と他の資質や熱意を持っている興味を如何に願書で訴えるかを考えましょう。其れが、合格への近道です。また、日本からの志願者が増えれば自然と合格者数も増えるでしょう。

では、中堅大学はどうなのでしょう。州立大学のIowa State,Michigan State,やU of Nebaraska等が新聞で数百人の中国からの留学生を受入れたと報告されています。確かに数百人と書かれると驚きますが、他の統計と比較してみましょう。College Boardを使って下さい。どの大学も州立総合大学ですから、総生徒数が2万人以上です。留学生は10%未満。多くはもっと少ないです。東洋系人種の割合いは2~4%。留学生と東洋人を受入れる余裕は、まだ十分あります。事実、大学新聞等を読むと、今回の増加により中国人の存在に気付く一般生徒がやっと現れ始め、大学は好意を示し、他の東洋系各国の留学生をもっと招待したいとしています。

アメリカでの東洋系人種は全人口の約5%です。其れを超えない限りキャンパスで異常を感じません。その上、中堅大学でも一国からの留学生に偏りは嫌いますから、中国人による締め出しなどありません。例外として、カリフォルニア州は東洋人が多く、UCバークレーやUCLAは総学生の半分は東洋系、U of Southern Californiaを含め多くの私立大学でも25%まで東洋系の学生です(この例外はPomona College)。その様な大学では、留学生内の東洋系人種の比率も調節して考えましょう。自然とその割合いに合った多くの中国人や日本人留学生を受入れています。

長い投稿になりましたが、貴方の合格は貴方の成績と資質で決まります。中国人の志願者増加は貴方の合否査定に影響を及ぼす心配は無用でしょう。むしろ、中国人が留学生平均以上のFinancial Aidを受けている事を考慮すると、貴方の願書作りでもっと魅力を出してFinancial Aidを受けるチャンスを大きくしましょう。

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