6/06/2011

使うSAT。使われるSAT。

前回は、「期待したほど重要でないSAT。思ったより肝心なSAT。」でエリート名門大学のSAT Iのスコアについて考えてみました。では、他の大学では何を目安にすると良いのでしょうか。

多くのFlagship州立大学では、基本的にはGPAの成績とSATのスコアが私立大学に比べると重視されるのに気付かれるでしょう。公立で有るので結局客観的に扱われる成績の数字が重んじられ、主観性の入るエッセイや他の項目が使い辛い事情があります。東洋人に対する枠の制限もエリート大学のように有りません。また、東洋人による殺到した志願もありません。よって、Common Data Set等一般に公開されている合格者のSATレンジの40%辺りのスコア以上あれば十分と考えられます。GPAが良く州内からの志願者なら25%辺りのスコア以上あれば十分とも言われています。


難しいのがトップ20~50にランクされる名門大学です。このレンジの上位校はエリート校の様にエッセイや課外活動を重要項目として取扱っています。下位大学は、この比重が上位校に比べると低いとされています。しかし、東洋人に含まれる日本人は他の東洋人全体での人気に気を付ける必要があります。各大学の東洋人在学者の比率を確認し、もし10%以上の場合は既に人気有りとし、5~6%なら普通と考えます。人気校は、発表されている合格者SATレンジの50%のスコア以上を取っておきたいです。人気過剰でない大学は、レンジの25%辺り以上のスコアが有れば、他の審査項目に力を注ぐ方が得策でしょう。勿論他の査定項目の出来が優秀でないといけませんが、レンジでは低めのSATにも拘らず、Top 10 LACsや総合大学に全額大学持ちで招待された日系を含む東洋系の生徒は昨年も今年もいます(スポーツリクルートではありません)。

最上位有名大学では、満点のSATでも合格率は低く予想が全く出来ませんが、その他の大学には、自分のSATのスコアを各大学のレンジに当て合わせてMatchやSafetyの大学を選ぶ道具にできます。

一つ此処で特に注意しておきたい事は、スカラーシップではSATのスコアは重視、多くの場合、決定的査定項目です。州立大学のスカラーシップはSATの最低スコアが決まっているのが多くあります。最低スコアが発表されていなくても、今までの実績で暗示されているスコアがあります。高校のカウンセラーに相談しましょう。同様私立のメリットベーススカラーシップでも最低SATスコアを決めている大学が多くあります。案内を良く読んでおきましょう。この場合は、頑張って最低スコアを取らなければなりません。

SAT II subjectはトップ名門大学のみで提出が必須か推薦です。Subjectテストの受験者もSAT Iの上位15~20%の生徒で占められています。よって、科目によっては標準分布が偏っています。この標準分布を見てテストの価値や評価をする方々がいますが、これは間違いです。Subjectテストは、全米トップにあたる高校生の中での比較をするテストでは無く、科目の理解度を測るテストです。大学側も上位高校生達によって受けられているテストだと認識しています。Subjectテストは、700点以上のスコアならどの科目でも優れた、十分なスコアだと認識されます。「760点は良いが740点は低くて問題」等のコメントに惑わされないようにして下さい。また、数学と科学系だけで3教科受験するのでは無く、違うエリアの科目を混ぜる事が賢明です。提出した数とそのスコアだけではありません。

Home-schooledの生徒には、多くの違うエリア(科学系、数学、文学系、歴史系、外国語系)の科目のSubjectテストを受ける事が勧められます。同じ様に、上位校に卒業生を送っていない高校に在学してる場合は、このテストを使い、高いスコアで学習能力と科目の理解度の高さを示す事もしばしば勧められます。日本からの留学生の場合も、同じだと思います。余計な物を書いて高校のレベルを無理やり説明しようとするより効果的ですし、自分の習得度を確実に説得できます。幾つかのIvy LeagueとTop LACsの大学は、SAT IよりSAT II subjectテストの方が大学での成績の予測に使えるとInfo Sessionで強調します。その様な大学のSubjectテストの取扱いはウェブサイトで注意して読んでおきましょう。

(APのテストの成績の取扱いは大学によって非常に差がありますし、subjectテスト程評価基準にされていません。APについては、また今度。)

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